1冊の本が伝えるもの

keyakirin

先日、1冊の本を読み終えました。

「映像で伝える時代へのメッセージ」某テレビ局に入社しドキュメンタリー番組等に携わられた-36年の歩み-その中で、特に思い入れの強いいくつかの番組が紹介されていました。

「クラウディアからの手紙」や臓器移植問題、校庭芝生鳥取方式、中海アダプトプロジェクト活動。ネパールでの医療奉仕活動に感銘を受けた女子高生。 過疎の地域が取り組む課題等。

まず一朝一夕ではできない長い年月と労力、コストそして、何よりも人と人とのつながりがなければ作り上げることができない。何を伝えたいのか?何を問題提起しているのか?一つ一つが心に沁みわたる。

戦争がもたらす悲惨さ、恐怖。大きく変わる人生。そのような環境下にあっても、心のつながりを大切に人を思いやる心を忘れない人々。将来の目標や夢に影響を受けた若者たち。ふとした疑問がもたらした問題が、実はどこでもあてはまる問題であることを知り、活動が広がっていく。また地域の問題が仲間を増やして活動の輪を広げることにより、国の方針をも覆す大きな波となったことなど。ここにもたらすメディアの力はとても大きい。どのように伝えるかによっても、受ける人々の思いは変わってくる。1つ1つの作品が伝える力の大きさと希望、恐さをひしひしと感じながら、これからの時代、世の中はどのように変わっていくだろうかとも思う。

 最後に、たくさんの人と関わってこられた著者のぎっちりと詰まった人生が、とても充実したものであったであろうと勝手に想像し、直接お話を聞いてみたいという思いに駆られたものでした。(F)