ご先祖様をお迎えする風習は各地によって異なったり、また、時代の流れによって変わってきています。
私の家の仏壇にも、「精霊馬」(しょうりょううま)と呼ばれるきゅうりやナスで作った動物をお供えしています。お盆の期間中には、故人の霊魂がこの世とあの世を行き来するための乗り物として、4本の麻幹あるいはマッチ棒、折った割り箸などを足に見立てて差し込み、馬、牛として仏壇にお供えするそうです。きゅうりは足の速い馬に見立てられ、あの世から早く家に戻ってくるように、また、ナスは歩みの遅い牛に見立てられ、この世からあの世に帰るのが少しでも遅くなるように、また、供物を牛に乗せてあの世へ持ち帰ってもらうとの願いがそれぞれ込められているそうです。
幼い頃より、お盆になると当たり前に仏壇に飾られているのを見ていましたが、そこに込められた思いを知ったのは、ここ数年前です。そして、「精霊馬」と名づけられていることは、このたび初めて知りました。
日々の生活のなかで仏壇に手を合わせていますが、お盆の間は、日常の慌しさから少し離れ、ご先祖様とゆっくり向き合ってみるのもいいかもしれません。
先日、大山寺の大献灯-和傘灯り-を見に行きました。大山の自然の中で和傘がライトアップされた様は、幻想的で違う世界に紛れこんだかのような錯覚さえ覚えました。
(普段歩かない石畳を歩くのも、なかなか“おつなものです”♪)
そして、皆生温泉・四条通りでは、8月19日(日)まで、“紋様灯篭”が夜の街をほのかな明かりで彩ってくれています。浴衣姿でそぞろ歩くなど、いつもと違った時間を過ごしてみませんか。(F)